駆け引きオフィスラブ〜幼なじみにはカナワナイ?〜

十字架を見つめていた舞花が振り返り真っ直ぐに俺を見る。視線を外し、腕時計の時間を確認する。


まだ約束の時間まで少し余裕があった。確かに何の説明もしていないまま勝手なことをした。



今から大事な話をしなければいけないけれどまずはその話から話すべきだな。



「わかった。とりあえず、そこに座れよ」



並べられてある椅子に座るように促すと舞花は静かに一番前の席に座った。



ゆっくりと靴音を鳴らしながら舞花に近づく。ちょうど目の前には明石海峡大橋のネオンがガラス越しに輝いている。