なんだか 心配で 詳しく聞いてみると どうやら 一週間前から 帰って 来てないそうで…… これは …… あれですよね? うん ……… 家出って事でしょうか?


「 ギルトの 人に 知り合いが いるので よかったら相談に 行きませんか? もし 無事なら それで 安心ですし 何か あったときが 困りますよ。そうしましょ? カミーラさん」



カミーラ
「 えっ でも さっきも 言ったけど …… 恥ずかしいのだけど あまり手持ちのお金も無いのよ 。 」


「 大丈夫ですよ。相談にだけでも 行きませんか? もし 良かったら 私もついて行きます。」


(多分 ………カミーラさんが 嘘ついてるようには私には 見えない 。 依頼料ぐらいなら払える。 信じてみよう …… 。)


カミーラ
「 そうして もらえると 助かるわ 。ありがとう 。正直 どうしていいか 分からなくて、困っていたのよ 。」


余程 心配していたみたいで ギルトに 行くことになった 。


ここから 、そう遠く無いので すぐついた 。


「 こんにちは ! 」


シド
「 おう ! どうした ? この前 ありがとうな! あれっ カミーラさん じゃ無いか ? 元気してたかい? 」


カミーラ
「 あら お久しぶりです 。ギルトの方だったのね。 生前 主人が よくお世話に なってました 。懐かしいですわ。 」



二人は、 知り合いだったようで 話を 聞いてもらうことに、 勿論 さっき 見たことは、私が 話しをした。


横で 聞いていた 、サクさんが ふらっと 外へ出る 。


なんか 調べに 行って くれたのかな?


カミーラ
「ねぇ? ともさん ??」


「 えっ ごめんなさい 。 聞いてませんでした 。 何でしたか ?? 」

二人に プッと 笑われてしまった。

シド
「プッ 。 聞いて無いかもとは 思ってたけど 、 そう 正直に謝られるとは 思わなかったわ 。」


カミーラ
「 フフフ 。本当 正直な子なのね 。今日も 助けてくれたのは 貴女だけだったもの 。 魔法も 上手なのね 。あんな がたいのいい方を 飛ばしてくれたもの 。」


「 いえ そうなつもりは 無くて、 つい やっちゃいました 。 カミーラさんが もっと 酷いこと される 可能性も ありますよね ……。これから…… うわぁ どうしょう 。」


カミーラ
「 大丈夫よ 。私は すっきりしたのよ。ありがとう。 そんなことまで、考えてくれたのね。」


フフって笑いながら 呟く 。


" バタン "

サク
「 ただいま 戻りました 。 」


サクさんが、慌てて 帰ってきた。

シド
「 どうだった ??分かったか? 」


サク
「 カミーラさんが 借りたのは、 やっぱり 金貨5枚 でした。 それに 少なくとも この 1年半で その 5倍は払ってます。

悪質ですね 。 よく 今まで 我慢してましたよ。なんで あそこを 選ぶかな …… 」


シド
「 そうか …… 。 分かった 。 でも、カミーラさんにも 非が あるんだぞ 。 少し 調べたら あそこには 行かないはずだぞ 。 店も 担保に 入ってる 。領収書も取って 無いし …… 。どうしょうかね 。」


サク
「そうですね。力づくで行きます …… ?」


カミーラ
「そう …… そうなのね …… 。やっぱり あの店を 手放すしか 無いのね …… 。仕方ないわね。そう言えば、カモミールは、無事かしら ?」


サク
「 元気でしたよ 。 帰るつもりは 無いそうです。一緒じゃ 無くて すみません。きっぱり断られました 。 」


カミーラ
「あら……… あの子 気が強いのよ 。ごめんなさい 。でも、 無事なら いいのよ 。 安心したわ 。ありがとう 。」


どうしょう …… やっぱり 悪い人じゃ無い……

何か 出来ないかな ? 仕立屋さんって 言ってたよね …… ちょっと 閃いたことを 聞いてみる 。


「 あの 、あのお店は 戻らないかもですけど…… あの店で 仕立屋さん 続けられたら 、どうします?」


サク
「 何 いってんだよ! 」 と 言い、

シド
「だよな? それが 一番の案だよな 。 そう言うと 思ったぜ 。ちょっとダン 呼んで来て」

と サクさんに 頼んだ 。


サク
「 えっ 。 はい 、分かりました。」

なんか 渋々 店を出る。


カミーラ
「 でも、続けられるなら、 続けたいけど …… 。でも 難しいのは わかってるわ 。ご迷惑かけれないわ 。」


シド
「 そうだけど 。 なんとかなるかもな 。俺は、あんたの腕を 知ってる 。 ダンも 知ってるしな 。だから、店を 買い戻すには 時間が かかるかも知れないが 、仕立屋は 続けられるかも 知れない 。ってことだよ

ねぇ? ともちゃん ?? 」


「 はい。私が 買いますよ。私の服作って 欲しいですし !! でも …… ただでは お店を渡すことも 出来ないのが 申し訳ないんですけど …… ごめんなさい。」



すぐ カミーラさんに 返すと また 悪質なやつ 来るかも知れないし …… まぁ 生活が かかっているのは、 本当ですけど……



シド
「 バカだな ! 分かってるよ 。そこは、そー じゃ …………… !!」


" バタバタ "

サク
「 お連れしましたよ 。 」


ダン
「 待たせたな ?? ご無沙汰してます 。で、どこまで進んだの ? まだ ? サクに 一応 流れは 聞いたけど ……… 」



朝の 服のままだった 。 ダンさんに 頭を 下げてみる。


シド
「 全然 。だって 急にともちゃんが 買うって言うんだよ 。 びっくりして 何も話して無いよ 。まぁ …… らしいけどね 」


ダン
「 そうか …… 。 だろうな。 じゃ 話 詰めようか。」


ギルトで 店を 買うことになってしまった …… 。

なんで ?? 聞いてみると、

その方が 安全だからで カミーラさんが ギルトの直営の 仕立屋さんになるらしい 。お給料になり それを 貯めて 買い戻すことも 可能なんだって 。

でも 、条件は お店を買い戻すまでに作る服の デザインは 秘密厳守で、 そして お店を買い戻し 個人の店に なると 作れなくなるって …… 。


なんか 私 そこまで 考えてなかったんだけど ……

気づくと、ハリーさんが 裏で 契約書まで 作ってくれたらしい。


そして 嫌がると思った 、カミーラさんも 喜んで サインしてる 。


「 えっ いいんですか ? 全部 私の為ですよね? 皆さんに 申し訳ないですよ 。」


ダン
「 これ 着やすいし 俺なら 買う 。今日 お客にも聞かれたしな 。 レシピ と 一緒だよ 。でも 服は 分からないだろ? だから ギルト 直営のみの販売で どう? いい考えだろ 。」


シド
「 やっぱり … ともちゃん作 なんだね 。俺の分は? 欲しい。」


「 あっ ごめんなさい。 今 無くて… また 作ったら持って来ますね 。」


カミーラ
「 あら …ともさんが 作ったの ? 珍しいデザインね 。でも 作るの 楽しそうね 。 他は どんなのがあるのかしら?

もしかして それも ともさんが 考えたのかしら?」


ダン
「 そうですよ。なかなか いいと思うんですよね。 カミーラさんの腕なら 出来るでしょ 。凄く いい話しだと思うんですけど ?」


カミーラ
「 そうね。 本当 、私にばかり利があるように感じるわ。いいのかしら? 」


シド
「 まだ 売れるかは 分からないけど !俺は、人気出る気がするんですよね 。でも、その時 裏切る事が あれば 容赦しませんよ 。 例え、エドワードさんに お世話になってたとは 言え …… まぁ、それは 無いと 信じてますけど 。」


カミーラ
「 そうね …… 。 本当よね 。人間って 分からないものね 。私も、やっと この 2年で 大分 … 理解出来たわ 。だから、そんなこと しないわよ。 これから、ずぅーと 直営でも いいと思うぐらいよ 。」