「そうなんだ。」

「気にならないよね……」

「そんなことないけど言いたくないでしょ?」

「え?」

「あたしも、みんなに言えないもんっ」

「そうだね……」



なんか、男の子って分からないな……


2人で歩いて正門のところまで来たとき。


「才華ー!!!」


大きな声で呼ばれてビックリした。

振り向くとあたしを呼んでいたのは啓人だった。


「大丈夫か?送ろうか?」

「ううん……あの……」

「俺が送るんで結構ですよ?啓人先輩」


え?

キャラ違くない?



美咲君……

いつも僕なのに……

俺って……。



「そ、そうか……じゃあな才華。」

「あっ、うん。啓人!!部活頑張ってね。」

「おうっ!!」



走ってグラウンドに戻っていった。


「ちょっ……美咲君!?」


美咲君は、あたしの腕を掴んで走り出した。

何?何?

どうしたの?



「美咲君っ!!」