そして、放課後。 あたしはいつものように1人で正門まで歩いていた。 「岡本先輩。」 名前を呼ばれたのであたしは振り返った。 「榊君?」 「先輩。ほんとに……」 ん? 「ありがとうございました。」 と深々とお辞儀する榊君。 「その様子だと静香ちゃんと上手くいったのね?」 「はい。またよりを戻すことが出来ましたから。」 榊君は今までにない笑顔で笑った。 そしてそのまま静香ちゃんの居る所へと走って行った。