「戻っていいよ?もうお昼でしょ?」 「お前……」 「才華……」 頭が痛かったけれど、笑わなくちゃ。 「あたしは大丈夫だから!!」 とあたしは無理に笑った…… 「分かった。戻るな……また来るから……」 「分かった……」 亜澄と啓人は教室に戻った。 ふき出しそうな涙をこらえていたから 一気に噴き出した…… それを隠すかのように布団の中にもぐる。 「ねえ!」 後ろから声が聞こえた。 あたしの肩はビクッとなって涙を拭き振り向く。