試合開始から約2時間が経って試合も終盤。


あっ……!!

美咲君がゴールを決めた……



美咲君がゴールを決めたおかげで、

勝った。


あたしは精一杯手をたたいた。




何度も何度も心の中で

『おめでとう』とつぶやきながら。




隣に座っている女の子は泣いているようだった。

そして席を立ち、どこかに行ってしまった……




あたしはスタジアムの入口で美咲君が来るのを待っていた。


おめでとうを言うために。



「せんぱーい!!」