その日の帰り道
ねぇねぇ
後ろから声が聞こえて
反射的に振り返ると
君がいた
?!
教室で話しかけられるより
なんだか緊張しちゃう
今日のお詫び!
と言って缶ジュースを私に差し出す
え――
どうしようすごく嬉しい――
ティッシュあげただけなのにお詫びだなんて
いいの、もらってよー
あ、りがとう
冷たい缶を受け取る
なんだか暑い
もう汗ばむような季節じゃないのに
じゃ、サラバ!
そう言って君は走り去った
サラバって…
おかしくて微笑んだ
君からもらった缶ジュース。
もったいないからまだ飲まない
その日もいつかのように
スキップしながら帰った


