まぁいいや。
また言う。
「俺は泣かれへん。そんな感情がない。笑う事と怒る感情しかない。怒る感情もすぐに冷めるけど。」
「なんで?泣かれへんの?」
「小さい時におじいちゃんが亡くなった時に泣いたのが最後。泣いてる時になんで泣いてるんやろって考えてん。省略」
「そうなんや。」
笑う事と怒る感情しかないってどうなん?
怒る感情もすぐに冷めるって。
先輩はそんな人やったんや。
感情がないとかなんか悲しい。
先輩の事少しは近づけたと思った。
「ももは俺とよく似てる。こんなしょーもない事で泣かへんようにしたる。」
って言われて教えてもらった。
本当にそれで泣かれへんようになるのかはわからないけど。
そんな話をしていてふとケータイで時間を見た。
9時30分を超えていた。
あたしの門限は9時30分。
お父さんからLINE来てるし。
「すみません。そろそろ帰らないとお父さんが怒ってます笑笑。」
「そか。もう時間か。ありがとうな相談に乗ってくれて。」
「全然。ちゃんとした回答ではないから。」
「いや。今日ももに相談してよかった。」
「んじゃああたしはコッチなんで。今日はありがとう。」
「こっちこそありがとう。気をつけて帰りや。」
「はーい。」
と言って2人きりの時間は終わった。
家に帰ったらお父さんに一週間外出禁止を食らった。
そんな事今はどうでもいい。
真菜には罪悪感があるし
今日起きた出来事がまだ嘘のようで…
本当にあたしは先輩とキスしてしまった。
それにディープキスまで。
そして胸まで触られた。
ディープキスの感触がまだ残っている。
嬉しい半面恥ずかしい。

