隣の席の鈴木君

その時だった。

・・・急に体は軽くなり、

誰かが私を抱きしめた。


…この香水の香り、私は知ってる。


その香りに安心して、

我慢していた物が一気に溢れ出した。



「…悪い、遅くなった」


「…ふぇ・・・・すず・・きく・・ん」



…安心して数秒、

所で龍之介はどうなったのか?


「…千田先生は?」

泣き声でそう呟くと、


「…床で寝てる」

「・・・へ?」


鈴木君の腕からそっと床に目線を落とすと、

龍之介はぐっすりと眠っているではないか。

…なんだか拍子抜け。

「後はお手伝いさんに任せて帰ろう。

こんな状況じゃ、仕事どころじゃないし、

俺たちは用済みだ」