「こころ…‥」 「もう、いいの…」 颯はゆっくりと手を離すと私に背を向けた。 「ごめん」 ごめんは私の方だよ…‥ 助けに来てくれたんだよね? なのに‥ごめんね─… 「真紀‥私、諦めないよ。颯が好きだから」 うなだれている真紀にそう告げて、私達は屋上を出た。