(な、何だか恥ずかしい……)

ミーナは思わずスカートを握りしめる。

「……聞こえない」

ライルは唇の端を上げてそう言った。

少し意地悪な笑みを浮かべてこちらを見ている。

「もう一度言って?」

ライルの瞳が細められ、どこか楽しそうに笑っている。

(こんな顔もするんだ……)

ミーナは初めて見るライルの表情にドギマギしてしまう。

「ラ、ライルくん」

さっきよりも大きな声で名前を呼ぶ。

ライルはその声を聴いて満足そうにうなずいた。