「私の血?」

「チョコレートの様に甘くてとろけるようだった」

ライルはそう言ってチョコレートを舐めた。

喉が動いてチョコレートがのみ込まれる。

ミーナの脳裏に家庭科室での光景がよみがえった。

舐められた指先が熱くて頭がしびれそうだった。

(私の血もあんな風に飲み込まれた……)

そう考えると顔が赤くなってしまう。

「ん?どうした?」

ライルは不思議そうに言いながらまたチョコレートをかじる。