素早くドアノブに手をかけて玄関から出ようとした時、よく知っている声が中から聞こえた。

「ミーナ!?無事だったんだな……!」

(如月……君……?)

ライルは驚いたように目を見開いて玄関まで走ってきた。

髪は乱れて四方八方に跳ね、白いシャツは乱れて胸がはだけている。

(っ……!)

ミーナは思わず彼から目を逸らして

「勝手に入ってゴメン!」

と謝った。