「それにしてもミーナの『如月係』ぶりもずいぶん板についてきたじゃない」

ミーナは入学時からかれこれ二か月程ライルの世話を焼いている。

隣の席のよしみと言うやつだ。

「だって放っておくとずっと寝てるからね……隣の席だし出来ることはしてあげたいなーと思ってるだけだよ」

「うーんこの世話焼きさんめ!」

ナナは軽くミーナの頭を撫でる。

「そう言えば如月君ってミーナの声にしか反応しないよね?」

「そうかな?」

「私達がどんなに話しかけてもまるっきり無反応だもん」