「……そんな……」

昨日の事がフラッシュバックする。

舐められた指先。

軽く噛まれた首筋……。

ミーナは顏に熱が集まるのを感じた。

(一人じゃ行きたくないな……)

「ナナ~今日一緒に如月君の家に行かない!?」

すがるような目で親友にそう言った。

しかし

「あ、ゴメン!今日バイトなんだ」

と断られてしまう。

他の友達にも

「如月君の家には行きたいけど部活があるし……サボると先輩が怖いんだよね~」

「あー、今日は塾の日なんだ!明日なら大丈夫なんだけど……」

と軒並み断られてしまう。