その日の学校は何事もなく過ぎ去り後は家に帰るだけだ。

教室を出ようとしたときだった。

「あ、木々野さん!」

担任の先生に声をかけれられる。

「悪いんだけどこのプリント如月君の家まで届けてくれる?」

先生はプリントをミーナに手渡す。

「え……私がですか?」

ミーナは思わず受け取ってしまったプリントと先生を見比べる。

「これ三者面談について書かれた物だから早い方がいいと思って。あなた如月君と仲いいでしょ?」

「え……?」

「ハイ、これ如月君の家までの地図!よろしくね~」

先生はにっこりと笑うとスタスタと廊下を歩いて行ってしまった。