みんながそんなライルを遠巻きに見ている中、ミーナは何かと彼の世話を焼いた。

……と言うのも移動教室の時も放っておけば机から離れない。

体育の授業の時も音楽の授業の時もひたすら教室で寝ているのだ。

例え寝ているだけでも単位は一応貰えるが体育の時は体育館(もしくは校庭)へ

音楽の時は音楽室へ行かねばならず、ひらすら眠り続けているライルを見かねてミーナは彼の肩を軽く叩いて起こし

「次体育だよ」

とか

「音楽室に行こう」

などと教え彼に移動するように促しているのだ。