【完】ヴァンパイアとチョコレート

「い、家に帰して!!」

「大きな声を出すな。他の奴に気づかれる」

ライルはミーナをベットに押し倒すと、その唇を手のひらで抑えた。

柔らかなベットに二人の体が沈む。

(離して~!!)

ミーナの叫びはライルの手に塞がれてしまい言葉にならない。

「じっとしてろ……」

ダークブルーの瞳が妖しく揺れる。

思わず見とれてしまう美しい顔。

甘く囁く低い声。

こんな状況にもかかわらずミーナの心臓がドキドキと高鳴ってしまう。

(こ、このままじゃ……!)


ーー襲われてしまう!!