「次体育だから校庭に集合だよ」

ミーナがそう言うと彼は

「分かった……」

と一言だけ言うと体を引きずるようにして教室を出て行った。

「はぁ……如月君って謎だよね……。同じクラスだと知った時は超嬉しかったのに、ずっと寝てるもんね」

ナナが軽く言うと他の女子もその意見にうなずく。

「そうそう!せっかくカッコいいんだから顏が見たいのにあれじゃあね……」

「でも私は如月君の背中見るのも好きだけどな~」

「あー分かる!背中もかっこいいよね~」

「去年まで海外にいただけあって雰囲気が違うよね」

数人の女子生徒が話に花を咲かせている中

「みんなよくそこまで夢中になれるね……」

とミーナは感心するように言う。

ミーナにはライルの魅力がイマイチ分からないでいた。