「でも、ライオンやチーターも食べないと生きていけない。……だけど……俺は……」

ライルは苦しげにつぶやく。

その顔は切なげなもので、いつもの彼とは違った表情だ。

眉を寄せて彼の瞳が悲しげに揺れる。

「……如月君?」

(如月君がこんな顔をするなんて……)

ミーナは心配そうにライルの顔を覗き込む。

それに気づいたライルは目を細めて微笑んだ。

「悪い。つまらない話をしてしまって……」

それはいつもの穏やかな彼の物でミーナはホッと息をつく。

「ううん。それはいいんだけど……」

(どうして、あんな悲しそうな顔をしたんだろう……)

ミーナは机に伏したライルのをそっと見つめてそう思った。