【完】ヴァンパイアとチョコレート

アンバードがミーナに近づこうとした時だった。

ライルが跳躍してアンバードの腕を切りつけた。

「ぐっ……!!」

アンバードはバランスを崩しよろめく。

「ミーナ!!」

ライルはミーナを守る様に立つと剣を両手で握りしめた。

「くくっ……。キミは馬鹿だな。オレの回復力を知らないのか?」

言うと、アンバードの傷口はみるみるふさがっていく。

「あぁ、無駄に血を流してしまった」

不機嫌そうに言うと、ギッとライルを睨みつけ切りかかってきた。