【完】ヴァンパイアとチョコレート

「駄目だよ~せっかく来てくれたんだもん。ね?ミーナちゃん」

アンバードはどこまでも優しく微笑むと、剣を宙にかざした。

すると窓ガラスが割れ、その破片がミーナの上に落ちてくる。

(!?)

思わず目をつぶりしゃがみ込むミーナ。

しかし、痛みは無かった。

「……?」

そっと目を開けると、そこには大きな獣がガラスを受けて呻いていた。