「ご主人はアンバード様が来ることを知ってて君を置いて来たのに……!君がここに来てしまったら意味がないじゃないか!」

ルネは鋭い声で言ってミーナの服を引っ張り、結界の外に連れ出そうとする。

(そんな……!)

「ライル君!!」

ミーナはルネを振り払い屋敷の中に入る。

そこはがらんとした場所でほとんど何もない。

かろうじて窓にはガラスがはめられていたが、カーテンなどはかかっていなかった。

(ライル君!!)

ライルは屋敷の階段間際でアンバードの剣をかわしていた。