きっとここは魔界と人間界をつなぐ場所なのだろう。

「ミーナ!?どうしてここに!?」

最初にミーナに気づいたのはルネだった。

ルネは屋敷の中から出てきてよろよろとこちらに歩いてくる。

柔らかな毛並みは血にまみれ、ボロボロになっている。

「ル、ルネ……」

ミーナは震える手でそっとその毛並みに触れようとした。

「駄目だ!今すぐ帰るんだ!」

ルネは金色の瞳を鋭くしてミーナに言う。