(私……ライル君に何をしてあげられるんだろう。ただ守ってもらうだけなんて……)

しかし、ミーナはただの無力な人間だ。

高い身体能力もなければ剣を操ることもできない。

(わたしの血って何なんだろう……。どうしてこんな事に……)

アンバードに狙われ、ライルの意志を狂わせる……。

ミーナは食器を片しながら、どうしようもない気持ちを抱えてピクシーに薬を塗っているライルの背中を見つめた。