その日の朝ーー。

二人は学校を休んでずっと部屋にこもってた。

昨日の事でライルは日中ずっと眠っていたし、ミーナも一人で出歩くのは不安だったからだ。

ミーナは籠の中で眠るピクシーの背中をそっと撫でながら

「ライル君もずっと眠ってるね……」

と傍らにいるルネに言った。

「うん……」

ルネの為にカーテンは閉め切ったままなので部屋は薄暗い。

夏だというのに部屋がひんやりとしているのは、ライルの力なのだろうか?

ルネは時折心配そうに寝室のドアを見ている。

「どうやったらアンバードさんに勝てるんだろう……」

結局いい考えも浮かばないままその日は日が暮れてしまった。