「ねぇライ君。一人占めなんてズルいんじゃない?」

アンバードはくすっと笑う。

その唇から鋭い牙が見え隠れしていてミーナは身を固くした。

「……ミーナはお前には渡さない!」

ライルはぞわりと髪を逆立ててアンバードを睨みつける。

「へぇ~混血のくせにずいぶんエラそうじゃない?」

アンバードは軽く鼻で笑う。

「ちょうどいい、ライ君とオレ……どっちが強いか試してみる?」

言うが否やアンバードは空中から剣を取り出した。

大きな剣は闇色に光っている。