【完】ヴァンパイアとチョコレート

ミーナの周りにもピクシーがじゃれる様に飛び回る。

「わぁ、かわいい……!」

ミーナは髪や服を引っ張る妖精を見て思わず笑顔になった。

深い森に舞う美しいピクシーたちはとても魔界の住人とは思えなかった。

「キュイ!キューイ!」

甲高い鳴き声も愛らしく、大きな目は宝石のようだ。

「ふふっ!ピクシーってきれいだよね~」

アンバードがピンクの髪の妖精を肩に止まらせて言う。