アンバードはふふっと笑って歩き始める。

「あの、アンバードさん」

ミーナはアンバードに手を握られたままだ。

握られている……というよりも掴まれていると言った方が正しい。

決して振りほどけない強い力が込められている。

まるで獲物を逃がさないかのように……。

「どうして私を……?」

「だってキミ、面白いじゃない!」

アンバードはあっけらかんとそう言った。