「……アンバードさんがこっちに来てる」

ミーナは誰もいなくなった部屋に所在無げに座り込んだ。

(ライルくんもルネも凄く慌ててる)

昨日見たアンバードは明るいお兄さんと言った感じだった。

どうしてあんなに恐れられているのかミーナには分からない。

「そんなに怖い人なのかな……」

ポツリとそう呟くと

「誰が怖いのかな~?」

と窓の方から声がしてハッと振り向く。

「こんばんは~♪ミーナちゃん」

そこにはにこやかな笑みを浮かべた金色の髪の男がいた。

「アンバードさん……」