「あ、そういえば今日はこれを渡しに来たんだ」

いろんな話を聞いてすっかり目的を忘れていた。

ミーナはカバンからプリントを取り出す。

「三者面談……?」

ライルは不思議そうにつぶやいてミーナを見た。

どうやら意味がわかないらしい。

「三者面談っていうのは先生と生徒と親の三人で今後の進路を話し合うことだよ」

「ふーん」

ライルはさして興味もなさそうにプリントを流し読む。

「これって行かなきゃいけないのか?」

「うん。普通はみんなすると思うけど」

「……俺はパスだな」

ライルはプリントを机に放って言った。