「ん……」



見慣れない白いシーツを寝ぼけ眼で
確認して小さく欠伸をする。


ベット脇にある時計を確認するともう朝の10時を回っていた。




「やば…寝過ぎた…」

だれもいない部屋で寂しく一人呟く。

カーテンの隙間から差し込む太陽は眩しくて私には目の毒に思えた。


もぞもぞと身体を動かし、起き上がる。
陽が昇って午前中の過ごしやすい時間帯だとしても全裸は流石に寒かった。




「服…」

ベット下に散乱した下着やら服やらを見てため息をはく。




しっかり寝たはずなのに
昔の夢を見たせいか疲れはどっと溜まっていた。



「はあ…」



昨日の光景が生生しく甦る。






あれは間違いなくショウコと早坂先輩だった。






「中学の時、あんなに見たくないと思っていた光景を数年越しに見ることになっちゃうなんてな…」


乱れた前髪を片手で潰す。

もう何年も前のアイドルなのにそれなりに傷ついていたみたいだ。




それにあの幸せそうなショウコの顔を見ると

眩しい光と同じように見えて陰からすれば苦しくてたまらない。




私は初めて自分のしていることに疑問を覚えた。




シャワーを浴びて身なりを整える。

中学の頃は縁もなかった化粧をして変わった自分を鏡で見た。


「……」


うっすらと浮かぶクマをコンシーラーで隠すと

心の中で「今日は大学に寄らずに真っ先に帰ろう」と決めて化粧ポーチのジッパーを引いた。