乗り出してた体を引っ込めて、イスの背に、どさっともたれかかる。 すると。 「……怪しいな」 マスターが、テレビを見ながら目を細めてつぶやいた。 「みっちゃん、なにが怪しいの?」 トモアキが聞くと、マスターはニヤリと笑う。 「5000万円と100万円を勘違いするか? ふつう?」 「うーん……。 ふつうは間違えそうにないけど」 「だろ? ってことは、その差額の4900万は、たぶん、表沙汰にできない金ってことさ」 「表沙汰にできない金……?」