伸びきった髪をかきあげ、チャリにまたがる。 向かう先は、図書館……、 と見せかけて、 実際にチャリを走らせたのは……、 カフェ『ミラージュ』。 昼間はコーヒー、夜は酒を出す店だ。 まぁ、未成年の俺は、夜の方には、まだ顔を出したことはないけど。 ――カランコロン。 木枠のガラスドアを開けて、中に声をかける。 「うーっす……」