すると、そうそう、と手をたたいてマスターが振り返った。
「さっき、昨日おまえらが修理したとこ、見てきたんだわ。
しっかりふさいでくれたおかげで、今日は子どもたち、入り込んでなかったよ」
サンキュな、という言葉とともに、嬉しそうに報告してくれる。
けど、俺にとっては、もう済んだことだ。
「あっそ」
と、ぶっきらぼうに返事した。
けどまぁ……、
これで、静かに昼寝できると思えば、やってよかったのかもな。
と、そのとき。
テレビから聞き慣れた町名が聞こえてきた。
『昨日、東京都世田谷区野川町にある……』