男はすぐに、走り去ってしまった。
「工事関係者……、って感じじゃなかったね」
トモアキが不審そうな顔で言うと、
「関係者なら、校門を乗り越えたりはしないだろう」
と、会長は冷静に返した。
桃香は不安げな表情で、男が去った方を見てる。
「子ども以外にも、入り込んでいた人がいたの?
なにしてたんだろうね……?」
うーん。
気になるけど……。
「ま、考えてもしょうがねぇよ。
出てったんだから、いいだろ!」
俺が歩き出すと、みんなも動きはじめた。
で、全員で『ミラージュ』へ向かおうとしたんだけど……。
メニュー