「あぁ。だが、まるで反省の色が見えないから、校長に報告した。
ところが、校長は軽く注意しただけで、アイツは無罪放免」


「はぁ? なんだそれ?
だって、生徒に手ぇ出してんだぜ?
教師辞めさせられても、おかしくないだろ?」


「あぁ。だが、そうはならなかった。
腐ってんだよ、うちの高校の教師は」


「マジかよ!」


「大人ってのは、自分の利益と保身のためにしか動かないんだ。
アイツらはみんな、信用できない」


「…………」




あきれてなにも言えずにいると、トモアキが「あっ」と声を上げた。


「ん? どうした?」