8月の宝探し


意外、なんて言葉で済ませられないくらい、意外だ。

けど、今ここで、そのことを話しあっても、どうにもならない。

2学期になったら、ちょっと情報集めてみるか……。



「ま、いいや。行こうぜ」


ビルに消えた会長に背を向け、歩き出す。


しかし、角にさしかかったところで、マズいことに気づいた。




やべぇ……。

こっちって、ラブホがある方じゃん……。



ここまで来て、やっとそのことを思い出したけど、時すでに遅し。


好きな子の手を引いて、ラブホの前って……。