「よっ、桃香じゃねーか!」 いかにも、今来ましたって感じを出して、声をかける。 すると、桃香はビクンと肩を震わせて振り向いた。 「あっ、アツヤ君……。 トモアキ君も……」 「久しぶり! 買い物か?」 「えっ、えっと……」 「なぁ、ひょっとしてヒマしてる?」 桃香は、部長と女の方をちらっと見た。 ふたりが、遠ざかっていくのを見て、うなずく。 「あ、うん、まぁ……」 「よっしゃ! じゃぁ、ちょっと人助けに協力してくんねぇ?」 「え、人助け?」