「それを聞いたとき、俺、すごくうらやましかった」
……へ?
なんだか、話の方向が変わったぞ。
顔を上げて会長を見ると、会長の耳も赤い。
「俺には、そんなふうに固いきずなで結ばれた友達なんて一人もいないからさ……。
だから、昨日、飯倉さんが、警察に金を渡すべきって言い出したとき、
星野の授業料だけは、みんなに内緒で払ってしまおうって決めたんだ」
「それって……」
桃香が不安そうに会長の顔をうかがうと。
「いや、飯倉さんの主張は正しい!
それは誰がなんと言おうと正しいと思う。
でも、五十嵐の思いは、叶えてやりたかったんだ。
いや、俺が、俺も、そうしたいと思ったんだ。
星野と一緒に高校を卒業したいって」

