「あやちゃんです。
夜、『ミラージュ』でバイトしてて、叔父さんと付き合ってる人です」
「本名と住所は?」
「さぁ、そこまでは知りません。
夜の店には、未成年は来るなって、叔父さんに言われていて、あやちゃんにも会ったことはないので」
「そうか。
じゃぁ、君のご両親からも話を聞きたいんだが、今、ご両親は家にいるかい?」
「父は家にいると思います。
母は、パートに出てます」
「じゃぁ、家まで案内してもらおうか。
あと、そっちの君の住所も、念のため教えてもらえるか?」
おっさんに聞かれ、桃香は自分の住所を伝えた。
それをメモし、おっさんは俺に向き直る。

