8月の宝探し


おっさんは、若手刑事に目配せした。


「緊急配備だ」


そして、またトモアキに聞く。


「叔父さんの車の車種と、ナンバーは知ってるかね?」


「えっと、ナンバーまでは覚えていませんが、車種は、白の……」



トモアキが教えた車種をメモした若手刑事は、すぐに下におりて行った。


たぶん、覆面パトカーから無線で連絡して、マスターの車を探すんだろう。



おっさんの方は、部屋を調べ出した。


寝室のベッドわきにあった写真立てを持ってくる。


「この女性は知ってるかね?」


マスターとの2ショットを見て、トモアキは、すぐに答えた。