おっさんは、若手刑事に目配せした。
「緊急配備だ」
そして、またトモアキに聞く。
「叔父さんの車の車種と、ナンバーは知ってるかね?」
「えっと、ナンバーまでは覚えていませんが、車種は、白の……」
トモアキが教えた車種をメモした若手刑事は、すぐに下におりて行った。
たぶん、覆面パトカーから無線で連絡して、マスターの車を探すんだろう。
おっさんの方は、部屋を調べ出した。
寝室のベッドわきにあった写真立てを持ってくる。
「この女性は知ってるかね?」
マスターとの2ショットを見て、トモアキは、すぐに答えた。

