今、桃香が言ったことは、ウソだ。 パトロールなんて、でっちあげ。 でも、大きな目でじっとおっさんを見つめて話す桃香からは、それがウソだと見抜けるような、怪しげな様子はかけらも見つけられない。 桃香、すげぇな……。 女優になれんじゃねぇか? 俺は、心底感心したんだけど。 でも……。 おっさんは、意味ありげに俺の方を向いた。 「君はさっき、探検をしていた、と言ってたよね? 自分の通っていた小学校が、廃校になると知って、昔を思い出してたとかなんとか」 すると、トモアキが口をはさんだ。