――カランコロン。 おっさん刑事、若手刑事、俺、おふくろの順で店に入る。 カウンターに、トモアキと桃香がいた。 俺らを見ると、ふたりとも、イスから立ち上がった。 「君たちかね、五十嵐篤也君の友達というのは?」 おっさんが聞く。 「はい。星野友秋といいます」 「飯倉桃香です」 若手がメモを取っている。 話をするのはおっさん、書くのは若手の仕事みたいだ。 おっさんは、カウンターの中を見て聞いた。 「この店のマスターは?」