おふくろは、低姿勢で続けた。
「でしたら、少し、お時間をいただけませんか?」
「と、おっしゃいますと?」
「篤也は、未成年です。
まず、保護者である私と主人が、篤也から話を聞きたいと思います。
そのうえで、明日、警察署にうかがう、というのではいけませんか?」
「うーん、困りましたねー。
こちらとしては、今夜中に、篤也君の話を聞きたいんですよ」
「それは……」
「ご主人は、ご在宅なんですか?」
「いえ、まだ仕事で」
「何時頃お帰りですか?」
「いつも11時過ぎですので、今夜もそれくらいかと」
「そうですか。
こちらも仕事なんでね、それまで待つってわけにもいかないんでね……」

