「えーーーーっ。 だったら、マスターが自分でやればいいじゃんか!」 「俺は店があって、忙しいの!」 「はぁ? 全然、客いないじゃん!」 「うちの常連さんは、重役出勤なんだよ」 「なんだそれ? わけわかんねー」 「とにかく! 毎日、タダでアイスコーヒー飲ませてやってんだろ? ほら、これ持って、駅の向こうのホームセンター行ってこい!」 「げー、マジか……」 ガックリ頭をたれる俺を見て、トモアキは同情するように笑っている。 でも、手はちゃんとマスターから金を受け取り、行く気満々らしい。