8月の宝探し


一瞬、イヤな予感が頭をよぎったけれど、すぐに打ち消した。


でも、箸はいったん置いて、耳をそばだてる。



――ガチャ。



「はい、なんでしょう?」


「こちら、五十嵐篤也さんのお宅で間違いありませんね?」


「はい、篤也は息子ですが」


「今、篤也さんはご在宅ですか?」


「あの、篤也になんのご用でしょう?」


「いえ、ちょっと、篤也さんにうかがいたいことがありまして」


「そうですか。
少しお待ちください……」