一瞬、イヤな予感が頭をよぎったけれど、すぐに打ち消した。 でも、箸はいったん置いて、耳をそばだてる。 ――ガチャ。 「はい、なんでしょう?」 「こちら、五十嵐篤也さんのお宅で間違いありませんね?」 「はい、篤也は息子ですが」 「今、篤也さんはご在宅ですか?」 「あの、篤也になんのご用でしょう?」 「いえ、ちょっと、篤也さんにうかがいたいことがありまして」 「そうですか。 少しお待ちください……」