会長だって、なんにも言わなかったけど、きっと、みんなと同じ意見に決まってる。

どうせ俺は、のけ者だよ!

あーーー、面白くねぇ!



アイスコーヒーを飲み終えると、乱暴に立ち上がった。


「じゃ、俺も行くわ。
また明日、10時な!」

「あ、うん、わかった……」


俺の不機嫌を察してか、トモアキの声は小さい。

それを無視して、マスターに声をかける。


「マスター、金のこと、よろしくな!」


マスターは、新聞から顔を上げ、「まかしとけ!」とうなずいた。


「じゃぁなー」



――カランコロン。



あーぁ、せっかく大金が見つかったってのに、気分は最悪だ。

俺はチャリにまたがり、家に向けてかっとばした。