8月の宝探し


しばらくして、会長も下りてきた。


アタッシュケースは持っておらず、トートバッグだけ、肩にかけている。


そして、俺の右に座るかと思いきや。


「五十嵐、俺、このあと、学校にちょっと用があるんだ。
悪いけど、明日のことは、あとでメールでもしてくれ」

「あ、そうなのか?
わかった」

「じゃぁな」


会長は、トモアキと桃香にも会釈して、店を出て行った。


すると、桃香も席を立つ。


「じゃ、私も帰る。
明日は、何時にする?」

「えっと、今日と同じでいいか?」

「わかった。じゃ、明日10時に」


桃香はそう言って、一応明日の約束はして帰ったけど、表情はかたかった。

俺、嫌われたかも……。