「じゃ、金はよろしくお願いします。
あと、そこ、トイレですよね?
ちょっと貸してください」
「あぁ、どうぞどうぞ」
マスターが快く答えると、会長は俺の方を向いた。
「悪い、みんなで先に下りててくれるか?
すぐに行くから」
「あぁ、わかった」
会長を残して、みんなでぞろぞろ階段をおりる。
店は、いつもどおり、静かなもんだ。
客は、窓際で、常連のじいさんが本を読んでいるだけ。
カウンターに並んで座り、アイスコーヒーに口をつけた。
桃香も、黙ってガムシロップとミルクを入れている。
もう、怒ってないかなぁ……?

