8月の宝探し


「じゃ、金はよろしくお願いします。
あと、そこ、トイレですよね?
ちょっと貸してください」

「あぁ、どうぞどうぞ」


マスターが快く答えると、会長は俺の方を向いた。


「悪い、みんなで先に下りててくれるか?
すぐに行くから」

「あぁ、わかった」


会長を残して、みんなでぞろぞろ階段をおりる。


店は、いつもどおり、静かなもんだ。

客は、窓際で、常連のじいさんが本を読んでいるだけ。


カウンターに並んで座り、アイスコーヒーに口をつけた。


桃香も、黙ってガムシロップとミルクを入れている。


もう、怒ってないかなぁ……?